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news 2006.9.15

 
成田空港 暫定平行滑走路(2180m) 北へ延伸 今日着工

ジャンボ機の離着陸も可能な2500mにする北への延伸計画が今日から着工される。
4000m滑走路のみでの開港から28年。アジア各国で巨大空港が次々と開港した他、2009年には羽田空港に4本目の滑走路ができ、羽田国際線枠が拡大する。「日本の玄関口」として成田の完全空港化を急務とされている。
さらに、京成電鉄などとともに、成田空港と京成日暮里駅を、現在より15分早い36分で結ぶ成田新高速鉄道を完成させる計画を進める。「狭い」「遠い」とのイメージを一掃する狙いがある。
国交省は、「成田の国際線の拠点空港としての役割は当分変わらない。」としており、成田と羽田の"住み分け"の構図に変更はないことを強調している。


国土交通省、成田滑走路北伸で許可

国土交通省の北側一雄大臣は11日午前、成田国際空港会社(NAA)から7月10日に申
請が出ていた平行滑走路の北伸に関する飛行場施設の変更を認める許可書を黒野匡彦
社長に手渡した。これを受けてNAAは、最も時間を要するとされている国道51号線の
付け替え工事の開札を今週14日に行い、翌15日に着工式を執り行って、工事に着手す
る。成田空港の平行滑走路の2500メートル化は、国から最初に完成予定期日として指
示を受けた1974年4月から「36年の遅れ」(黒野社長)をもって、ようやく2010年3月
に供用を開始できる見通しが立ったことになる。
この申請はさる7月10日に行われていたもの。その後、公聴会の開催、そして9月
5日の四者協議会(国・千葉県・成田空港周辺市町・NAA)で北伸に伴う騒音対策など
について地元からの了解を得たため、今回申請から2か月という短期間で許可に至っ
た。11日の会見で黒野社長は「正直、やっとこの日を迎えることができたな、という
感じ。本音を言えば、南側に伸ばすのが空港のレイアウトから言っても望ましいが、
これがいつ実現するか分からない状況では、今日の日を迎え、関係者の方々から了解
を得たことは喜ばしい」とコメントした。
今回の工事では、現在の2180メートルの滑走路を北に320メートル延伸する予定
で、これに伴って現在滑走路の北端の延長線上を横切っている国道51号線の地下化工
事が必要となる見通し。黒野社長によると、この工事が全体の工程で最も時間を要
し、2年程度かかる見通しだ。地下化工事が出来た部分から滑走路としての舗装工事
を進めていく予定で、工事そのものは2009年10月31日に完成する予定。その後に管制
施設の検査やAIPへの記載等で更に5か月必要となる見通しだ。供用開始は2010年3月
31日の予定。
この工期に関して、NAAの黒野社長は会見で、北側大臣へ2010年3月供用を「厳守」
すると伝えるとともに、さらに「(供用時期は)一日も早いほうが良いと申し上げ
た」と明言し、NAAとして供用開始時期の前倒しについて検討する意向を明らかにし
た。当初からNAAは2009年末の羽田空港の再拡張を強く意識して、本来6年以上かかる
とされていた工期をプレキャスト工法という新工法を採用することで3年半程度に圧
縮したが、これをもう一段短縮することで、2009年末の羽田の再拡張にさらに近づけ
ようとの狙いがあるものと見られる。
11日専門紙向けに会見した上子道雄常務は、この工期の短縮について『どういう部
分で短縮が可能なのか』との質問に、「アテがあるという訳ではなく、出来上がりを
見ながら細かい工夫をしていく」と“細かい工夫”の積み重ねで短縮を図りたい考え
を示した。また『(羽田の4本目が供用する)2009年12月まで短縮することは可能
か』との質問には、「工程上(再拡張を)反映して検討している訳ではない」と述べ
たが、現状では全く短縮が不可能なギリギリの工程ではないと述べており、1か月あ
るいはそれ以上の短縮も場合によっては可能となりそうだ。羽田の新滑走路の供用開
始時期が遅れれば、両空港の供用時期はさらに近づくことになる。
このほか、今後の工事では、滑走路とともに平行誘導路を延伸し、東側誘導路も新
設する予定。さらに発着回数を年間20万回から22万回へ拡大することに伴い、エプロ
ン数も9スポット増やし、145スポットとする。
なお、工事費用はエプロンの整備費用も含めて全体で430億円弱となる見通し。黒
野社長は会見で、これらの費用は全て自己資金あるいは市場から調達した資金で賄う
としており、「これを理由に着陸料を上げることは考えていない」と明言した。
一方、南側住民との今後の協議については、黒野社長は騒音そのものは暫定平行滑
走路が供用開始をした段階から騒音のコンターそのものは変わらないと説明。それで
も「従来にも増して密接に話をしようということで四者協議会では合意をしていく」
と、引き続き話し合いに応じていく姿勢があると説明した。


「成田2500m化の後、研究必要なテーマ」 東アジア需要拡大への対応を

また、今回の会見で、黒野社長はあくまで「個人的感覚」と述べながらも、
“2500メートル化した後”の成田空港の今後のあり方を「じっくりかつ急いで検討し
ていかなければならないテーマかなと思っている」との考えを示した。
黒野社長は、先週、IATAの事務総長が来日した際に記者会見でアジア地区、特に東
アジア地区の需要が拡大するとして、羽田空港の3万回と成田空港の2万回とであわせ
て5万回増えるが、「これで十分だろうか」という問題提起をしたことを紹介。そし
て、「彼に言われるまでもなく、私どもとしてもアジア地区としても、特に東アジア
地区はまだまだ伸びるでしょうから、2500メートル化で終わり、という訳にはいかな
いでしょう」と、中・長期的なアジアの航空需要の伸びに対応した成田空港のあり方
を検討する必要性を指摘した。
羽田/成田空港の容量拡大に一つのメドがついてきたことで、“その次”について
も検討する必要性を指摘した発言として注目される。

羽田再拡張/成田延長しっかりやることが最重要
 
北側一雄国土交通大臣は13日の記者会見で、成田空港の平行滑走路を2500メートル
化した後についても検討すべきとの声が出ていることについて、現時点では平行滑走
路の2009年度中の供用開始と、羽田空港の四本目の滑走路供用開始を「しっかりやり
遂げるということが今もっとも大事なことだというように理解をしている」と、コメントした。
大臣は羽田について「私は2009年中には是非やってもらわないといけないと思って
いる。遅くとも2009年度中には、この成田と歩調を併せて、第4滑走路の供用ができ
るようにしてもらいたい」と、成田とともに羽田も供用を無事開始することが肝要と
発言。そして、成田空港で新たに増える年2万回の発着枠と、羽田空港では四本目の
滑走路の供用開始に伴い認められる年3万回程度の合計5万回に加え、「技術の進歩に
よって現行のままでさらに便数を増やすことも今検討がなされている」とし、これに
よって「当面の国際航空に係る需要については十分対応できるのだと私は思ってい
る」との認識を示した。



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