■「観光白書」 2010年度の国内観光消費額 5割増しの29.7兆円と推計
6月12日に閣議了解された「観光白書」にて、2010年度の国内観光消費額は、訪日外客1000万人、団塊世代の観光需要拡大、現役世代の有給休暇取得率向上を達成すれば、2005年度比で21.4%増の29兆6600万円まで拡大するとの推計結果が明らかにされた。
具体的には、第1の条件である訪日外国人旅行者1000万人を達成した場合には、外客による観光消費額は2005年度比50.8%増の2兆4810億円に達するとの、国際観光振興機構(JNTO)の推計を採用した。
続いて第2の条件である団塊世代の退職に伴う観光需要拡大では、現在の60代前半の年間旅行回数と、団塊世代の10年後の旅行希望回数との差を算出。また、日帰り旅行回数の増加や長期滞在型旅行が増え平均宿泊数の増加が想定されるなどの結果から、団塊世代による観光消費額の押し上げ効果は1兆1010億円に達すると推計した。
また、第3の条件である現役世代の有給休暇取得率向上では、2005年実績の46.6%から、政府目標である55%が2009年に達成され、それが2010年まで継続した場合、有給取得日数の増加は全体で7262万日に達すると推計、また、内閣府による世論調査で、3日以上の休暇で日帰り旅行をする人が33.3%、宿泊旅行をする人が41.0%、さらに旅行全体の45.2%が家族旅行であることを踏まえ、有休取得率向上による観光消費額の押し上げ効果は、2兆1560億円に達すると推計した。
さらに、ベースとなる日本国民による国内観光消費額については、2005年度比で5.0%増となる23兆9230億円と推計した。
これらの結果を合わせると、2010年度の国内観光消費額は29兆6610億円となり、2005年度比で21.4%増となることが推計される。
■海外旅行者数は世界14位、訪日外客数は32位、国内宿泊旅行は再減少
今回の「観光白書」の中で、世界における日本の観光の現状については、日本人出国者数は前年比0.8%増、訪日外客数は9.0%増となったが、国際ランキングでみると、海外旅行者数は2004年実績で世界14位、訪日外客数は2005年実績で世界32位と、いまだ外客受入数は諸外国に比べて低位に留まっている。
これに連動し、国際旅行収支ランキングでも、海外旅行者が海外で消費した「支出」は2005年実績で世界4位にある反面、訪日外客が日本で消費した「収入」は世界13位に留まっており、赤字幅は縮小してきているとはいえ、2005年時点で未だ250億9500万米ドルの赤字となっている。
また、2006年度の国民一人当たりの国内宿泊旅行回数は1.73回と推計され、前年度比2.3%と再び落ち込んだ。さらに国民一人当たりの国内宿泊観光旅行宿泊数は2.77泊と推計され、同じく4.2%減少した。2005年度はいずれも増加していたが、これは愛知万博の開催効果によるもので、2006年度はその反動と見られている。
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